「カノニカルURLの正規化とは何か」について知っていますか?URLの重複を避ける方法やページの評価を集約する効果、正しい書き方など、この記事ではカノニカルURLについて詳しく解説しています。また、さまざまなシチュエーションでの活用方法も紹介しています。例えば、https・wwwやindex.htmlの有無のケースやECサイト、スマホ用サイト、AMPページ、ABテストのケースなどです。さらに、カノニカルURLを避けるべきシチュエーションや設定確認方法もお伝えしています。この記事を読めば、カノニカルURLについて理解が深まることでしょう。
カノニカルURLの正規化とは何か
カノニカルURLの正規化とは、重複するURL問題を解消するための方法です。日常的にインターネットを利用している人であれば、「同じコンテンツが複数のURLで表示されている」という現象に遭遇したことがあるかもしれません。しかし、これは検索エンジンにとっては問題となります。検索エンジンは同じコンテンツを複数のURLとして判断して、ページの評価やランキングに影響を与えます。それを解消するためにカノニカルURLの正規化が用いられるのです。
URLの重複を避ける方法
ウェブサイトには、同じコンテンツが複数のURLで表示される場合があります。これを避けるために、カノニカルURLを使用する方法があります。カノニカルURLは、複数のURLのうち1つを主なURLとして指定し、他のURLはその主なURLにリダイレクトさせることで、重複したコンテンツの問題を解消するものです。
カノニカルURLを設定するには、正しい書き方に気を付ける必要があります。書き間違えを避けるためには、URLを正確に入力しましょう。また、カノニカルURLは絶対パスで記述することが重要です。複数のURLを指定することは避け、1つのURLに集約することで効果的な運用ができます。
カノニカルURLを活用するシチュエーションとして、https・wwwやindex.htmlの有無のケース、ECサイトでの利用、スマホ用サイトのケース、AMPページのケース、ABテストのケース、パラメータがついたページのケースなどがあります。一方、リダイレクトするページや複数ページを一つに指定するケースでは、カノニカルURLを避けるべきです。
カノニカルURLが設定されているかどうかを確認する方法として、HTMLでの確認方法やGoogle Search Consoleを使用した確認方法があります。これらの方法を活用して正しくカノニカルURLを設定しているかを確認しましょう。
ページの評価を集約する効果
カノニカルURLの正規化による効果の一つは、ページの評価を集約することです。重複したURLが存在する場合、検索エンジンはそれぞれのURLを別のページとして認識します。そして、それぞれのページの評価や検索順位を分散させてしまいます。しかし、カノニカルURLを正しく設定することで、検索エンジンは重複したURLを同じページとして認識し、評価や検索順位を集約させることができます。
カノニカルURLの正しい書き方
カノニカルURLを正しく設定することは、ウェブサイトのSEOにおいて非常に重要です。カノニカルURLは、重複コンテンツを防ぎ、URLを正規化するために使用されます。正しいカノニカルURLの書き方を知ることで、サイトのパフォーマンスの向上につながります。
まず、書き間違いを避けるために、カノニカルURLの記述は注意が必要です。URLを誤って入力すると、正しい効果を得ることができませんので、入力の際は慎重に行いましょう。
次に、カノニカルURLは絶対パスで記述する必要があります。相対パスを使用すると、URLの正規化が行われない場合がありますので、絶対パスでの記述を心掛けましょう。
また、複数のカノニカルURLを指定することは避けるべきです。1つのURLに対して1つのカノニカルURLを設定することで、適切なURLが選択されます。
以上が、カノニカルURLの正しい書き方です。正しく設定することで、重複コンテンツの問題を解消し、サイトの評価を集約することができます。
書き間違えを避けるポイント
カノニカルURLの正確な設定には、いくつかのポイントに注意する必要があります。
まず第一に、カノニカルURLの書き間違いを避けるために、注意深く正しいURLを指定することが重要です。正確なURLを指定することで、誤ったページが指定されないようにすることができます。
また、カノニカルURLは絶対パスで記述する必要があります。絶対パスを使用することで、異なるドメインやサブディレクトリのページ間でも正確なリンクを設定することができます。
さらに、複数のカノニカルURLを指定することは避けるべきです。複数のカノニカルURLが指定されると、検索エンジンがページの正しい評価を行うことができなくなる可能性があります。
これらのポイントに気をつけることで、正確なカノニカルURLの設定を行うことができます。
正しいパスの表記方法
カノニカルURLを正しく設定するためには、パスの表記方法にも注意が必要です。まず、カノニカルURLは絶対パスで記述する必要があります。絶対パスとは、https://example.com/など、ドメイン名を含めたURLのことを指します。相対パスではなく、絶対パスで記述することで、重複コンテンツの問題を避けることができます。また、カノニカルURLを複数指定することは避けるべきです。1つのURLに対して複数のカノニカルURLを指定すると、正しくURLが正規化されない可能性があります。正しいパスの表記方法を守ることで、カノニカルURLの設定を効果的に行うことができます。
複数指定を避ける理由
カノニカルURLの正規化の中で、複数指定を避けることが重要です。複数のURLを指定してしまうと、検索エンジンはどのURLを正規のURLとして扱えば良いのか分からなくなってしまいます。結果として、コンテンツの評価が分散してしまい、ページのランキングに悪影響を与える可能性があります。
カノニカルURLを活用するシチュエーション
カノニカルURLを活用するシチュエーションは、様々な場面であります。例えば、ウェブページにhttpsやwwwが含まれる場合やindex.htmlが存在する場合、正しいURLを指定するためにカノニカルURLを使用することがおすすめです。また、ECサイトでは類似ページが多く存在し、それぞれのページの評価を集約するためにもカノニカルURLを活用することが重要です。さらに、スマホ用のサイトやAMPページがある場合にも、カノニカルURLを設定することで正規化と重複コンテンツの問題を解消できます。ABテストやパラメータがついたページ、また301リダイレクトができないページの場合も、カノニカルURLを使用することで適切な設定が可能です。
https・wwwやindex.htmlの有無のケース
カノニカルURLの正規化において、httpsやwwwの有無、そしてindex.htmlの有無などの違いは重要なポイントとなります。例えば、以下のようなケースが考えられます。
1. httpsの違い:httpとhttpsは別々のURLとしてみなされるため、重複コンテンツとなってしまいます。カノニカルURLを設定する際は、どちらか一方に統一する必要があります。
2. wwwの有無:wwwありとなしでも、同じページを指し示すものとして扱われますが、URLが異なるため重複コンテンツになる可能性があります。統一するためにカノニカルURLを設定しましょう。
3. index.htmlの有無:URLに「/」の後にindex.htmlというファイル名がある場合、index.htmlを省略したURLと同じページを指し示します。しかし、URLが異なるため重複コンテンツとなる可能性があります。こちらもカノニカルURLで解消しましょう。
ECサイトでの利用
カノニカルURLは、ECサイトにおいても非常に役立つツールです。例えば、同じ商品のページが複数存在している場合に、カノニカルURLを設定することで、重複コンテンツの問題を解消することができます。また、複数の商品ページからのリンクが集約されるため、ページの評価もより一つのURLに集中されます。これにより、検索エンジンの評価も向上しやすくなります。ECサイトでは、似たようなページが多く存在するため、カノニカルURLを適切に設定することで、サイトの質を向上させることができます。
スマホ用サイトのケース
スマホ用サイトにおいても、カノニカルURLの正規化は重要です。スマホ用サイトでは、デスクトップ用のサイトとは異なるURLが使われることがあります。しかし、同じコンテンツの重複が生じる可能性もあります。例えば、デスクトップ用のURLとスマホ用のURLが両方ともGoogleにインデックスされている場合、重複問題が発生し、検索エンジンのランキングに悪影響を与える可能性があります。このような場合、カノニカルURLを設定することで、検索エンジンに対して正しいURLを指定することができます。スマホ用サイトにおいても、カノニカルURLの利用はページの評価を集約し、検索エンジンのランキング向上に寄与します。
AMPページのケース
AMP(Accelerated Mobile Pages)ページは、モバイルデバイスで高速かつ使いやすいコンテンツを提供するための技術です。カノニカルURLを使用する場合、AMPでも同じURLを指定することで、重複コンテンツを防ぐことができます。
AMPページでは、コンテンツの一部が非表示になる場合がありますが、カノニカルURLを利用することによって、検索エンジンは重複コンテンツではなく、関連するコンテンツとして認識します。これにより、評価を1ページに集約させることができます。
例えば、モバイル検索結果でAMPページが表示され、ユーザーがそのページにアクセスした場合、AMPページが正しくカノニカルURLにリダイレクトされるように設定することで、ユーザーは正しいコンテンツを閲覧できます。また、AMPページが主要なコンテンツになることで、検索エンジンは正しいページを評価することができます。
ABテストのケース
ABテストは、ウェブサイトの改善や効果測定に役立つテスト手法です。ある特定の要素を変更し、その変更がユーザー体験や目標達成に与える影響を検証することができます。例えば、ボタンの色や配置、キャッチコピーの変更などがテスト対象となります。カノニカルURLは、検索エンジンに対して重複ページを正規化する指示を出すためのタグです。ABテストでは、複数のバリエーションのページを作成して対象者にランダムに表示し、その結果を分析します。このような場合、バリエーションごとにカノニカルURLを設定することで、ページの重複を避け、正確な結果を得ることができます。
パラメータがついたページのケース
カノニカルURLの重要な利用シチュエーションの一つは、パラメータがついたページのケースです。パラメータとは、URLに付加されるクエリストリングやセッションIDのような文字列のことを指します。例えば、商品の並び替えやページネーションといった場合によく見られます。
パラメータがあると、同一のコンテンツが複数のURLで表示されることになります。このような場合、検索エンジンは重複コンテンツとして処理してしまう可能性があります。そこで、カノニカルURLを使って、どのURLが正規のURLであるか指定することが重要です。
具体的な例として、以下のようなURLがあったとします。
これらは実際には同じコンテンツを表示していますが、URLが異なるため検索エンジンにとっては別々のページとして見える可能性があります。ですが、カノニカルURLを使用することで、正規のURLであるhttps://example.com/product-pageを指定することができます。
301リダイレクトができないケース
カノニカルURLを正確に設定することで、重複するURLを解消し、検索エンジンのクロール効率を向上させることができます。しかし、中には301リダイレクトができないケースもあります。具体的には、301リダイレクトがサーバーサイドで設定できない場合や、301リダイレクトを使用すると別の問題が発生する場合です。
たとえば、マルチドメインやサブドメインの場合、異なるドメインへの301リダイレクトが難しいことがあります。また、システムの制約により、301リダイレクトが設定できない場合もあります。これらのケースでは、カノニカルURLを設定し、重複するコンテンツを正規化することをおすすめします。
カノニカルURLを避けるべきシチュエーション
カノニカルURLを避けるべきシチュエーションを紹介します。
1. リダイレクトするページのケース
あるページがリダイレクトされる場合、カノニカルURLを設定する必要はありません。リダイレクト先のURLがすでにカノニカルURLとして指定されているため、重複コンテンツの問題は解消されます。
2. 複数ページを一つに指定するケース
複数のページを一つにまとめる場合、カノニカルURLの設定は不要です。代表的なページが指定されているため、重複コンテンツの心配はありません。
リダイレクトするページのケース
カノニカルURLの正規化を行う場合、リダイレクトが必要なケースもあります。例えば、同じコンテンツを異なるURLで公開している場合や、コンテンツが一部重複している場合には、カノニカルURLを指定することで、重複コンテンツを避けることができます。
また、複数のページをひとつにまとめたい場合も、リダイレクトを使用してカノニカルURLを設定することで、複数のページを一つにまとめることが可能です。
リダイレクトするページの場合、カノニカルURLを正確に指定することが重要です。まずは、HTML内でのカノニカルURLの記述方法を確認しましょう。
複数ページを一つに指定するケース
カノニカルURLの正規化を行う際に、複数のページが同じコンテンツを持ち、その中で一つのページを代表として指定するケースがあります。これはサイト内で非常に似たコンテンツが存在し、検索エンジンがそれぞれのページを個別に評価することを避けるために行います。例えば、商品の色やサイズが異なるがほぼ同じ商品ページを複数持っている場合などです。このようなケースでは、重複コンテンツの問題を回避するために、カノニカルURLを使用して一つのページを代表として指定します。検索エンジンはその指定されたカノニカルURLを優先して評価し、他の重複ページよりもそのページの評価を集約します。
カノニカルURLの設定確認方法
カノニカルURLを正しく設定することは重要ですが、設定が正しく行われているか確認することも必要です。カノニカルURLの設定確認方法には、HTMLでの確認方法とGoogle Search Consoleを使用した確認方法があります。
HTMLでの確認方法
HTMLでカノニカルURLが正しく設定されているかを確認するためには、ページのソースコードを見る必要があります。ソースコード内で以下のようなタグを探し、正しく設定されているかを確認します。
カノニカルURLのhref属性に正しいURLが指定されていれば、設定は正常です。
Google Search Consoleを使用した確認方法
Google Search Consoleを使用すれば、カノニカルURLの設定状況を簡単に確認することができます。以下の手順で確認しましょう。
- Google Search Consoleにアクセスし、サイトを選択します。
- 左側のメニューから「検索アピール」→「使用済みURLの削除」を選択します。
- 「ドメインを選択」→「URLを入力」から、確認したいページのURLを入力します。
- 「提出済みURLの一覧」にて、カノニカルURLが正しく設定されているか確認します。
以上がカノニカルURLの設定確認方法です。正しく設定されているかを定期的に確認し、重複URLを解消することをおすすめします。
HTMLでの確認方法
カノニカルURLが正しく設定されているか確認するためには、HTMLコードをチェックする必要があります。具体的な確認方法は以下の通りです。
1. ページのソースコードを表示します。ブラウザ上で右クリックして、「ソースコードを表示」を選択します。
2. 表示されたソースコード内をスクロールし、タグを探します。
3. タグの中には、属性として「rel」と「href」があります。カノニカルURLの設定は、
rel="canonical"
という属性値になります。
4. カノニカルURLの値は、href
属性で指定されたURLになります。正しいURLが設定されているか確認してください。
以上の手順で、HTMLコード内でカノニカルURLの設定を確認することができます。
Google Search Consoleを使用した確認方法
Google Search Consoleを使用すると、カノニカルURLの設定状況を確認することができます。具体的な手順は以下の通りです。
- Google Search Consoleにログインし、対象のウェブサイトを選択します。
- 左側のメニューから「クロール」を選択し、ドロップダウンメニューから「カノニカルなページ」を選択します。
- カノニカルURLの正常な設定状況が表示されます。ここでは、正常なカノニカルURLの設定に「正しく設定されています」と表示されます。
以上がGoogle Search Consoleを使用してカノニカルURLの設定状況を確認する方法です。設定の確認は定期的に行うことで、重複URLを適切に解消し、ウェブサイトのSEOパフォーマンスを向上させることができます。
この記事のまとめ
いかがでしたか?この記事ではカノニカルURLの正規化について紹介しました。URLの重複を避ける方法やページの評価を集約する効果があること、カノニカルURLの正しい書き方や活用するシチュエーションについて説明しました。さらに、カノニカルURLを避けるべきシチュエーションや設定確認方法についても触れました。カノニカルURLを正しく活用することで、ユーザーにとっても検索エンジンにとってもより良いユーザーエクスペリエンスが提供されることでしょう。